
1手が止まらない 17
2達成感 15
3読みやすさ 15
4どんでん返し、伏線 15
5あらすじ 17
おすすめ度 計 79点
あらすじ
婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。
※引用 東野圭吾著 私が彼を殺した
読んでみて
加賀恭一郎シリーズ第五作、「私が彼を殺した」です!
こちらの作品は、加賀恭一郎シリーズ第三作、「どちらかが彼女を殺した」と同様に、最後の最後に犯人を断定させず、読者に推理させる作品となっています。
ただ、本作品は全作品と比べ、推理が数段と難しくなっています。
その理由が、
・容疑者の数が増えた(2人→3人)
・容疑者三人のバラバラの視点で話が進んでいく
という点にあると思います。
バラバラの視点についてですが、前作では、被害者の兄の視点に固定されていて、彼が得た情報はすべて嘘偽りなく記載されていました。しかし本作品では、容疑者の三人である、神木貴弘―駿河直之―雪笹香織の3人の視点×7回のサイクルで物語が進んでいくのです。
つまり、地の文において虚偽の記述が書かれていることはありませんが、会話文ではその限りではないのです。
最後に加賀恭一郎の、
「犯人はあなたです」
という言葉で本作品は幕を閉じるのですが、私は頭の中で物語についていくに必死で、正直犯人が誰かなんて全く分かっていませんが、加賀のカッコよさにしびれました。(笑)
時間があるときにもう一度じっくり読み直してみて、自分なりに犯人を断定できたら、改めて投稿したいと思っています!
コメント